公認安全防具(スーパーセーフ)

安全防具の開発について

空手道の試合は、ノンコンタクト(当てる寸前で止める)、ライトコンタクト(軽く当て極める)、フルコンタクト(完全に当て極める)の3つの形式があります。現在我が国の空手道の試合は、大半がノンコンタクトで行われています。

技を止めると、その一瞬の技の冴えが死んでしまい、間が合っていないので角度によって判定が難しく、誤審を招き、空手の醍醐味が損なわれます。 空手道は、本来徒手空拳で戦う技術の体系で、素手で突き受け、素足で蹴ることによって、空手道の技術は成り立っています。このような問題を解決するためには、ライトコンタクトかフルコンタクト形式によって完全にコントロールされた技を相手に当て極めるという試合形式が、最も自然であるといえます。

競技者の安全を考え、空手道が国際的な武道、スポーツとして普及発展していくためには、伝統武道の精神を尊重しながらも、技術の向上を計り、しかも安全性の高い安全防具が必要でした。

古くから各空手道関係団体は防具の研究・試験を行っており、沖縄唐手の少林寺流拳行館空手道においても創始者久高幸利拳聖十段によって、既に 40 年余年に渡り、防具の研究と指導がなされてきました。

この長年にわたる成果をふまえ、約25年前、久高正之を中心とする国際少林寺流拳行館空手道連盟及び全空連技術研究委員会によって、開発が進められてきました。1977 年に行われた第 4 回世界空手道選手権大会の総会における決定事項に基づいて、 1979 年、当時の空手道界では画期的な安全防具 スーパーセーフ が世に出ました。

 

安全防具を着用しても相互に、ある程度の「イタミ」があることは、重要な意味があります。打つ方にもある程度の「イタミ」があることは大切であり、「イタミ」があることによって、無謀な打ち、突きや当てっぱなしの攻撃が自然に制御され、乱れを防ぎ、基本に基づいてコントロールされた正確な攻防の技術が身に付きます。また相手の攻撃を受ける場合、「イタミ」を回避するため、体の捌き、受け技が工夫されるようになります。

この安全防具スーパーセーフを使用し、硬式空手道においては、試合の安全性の確保を第一に、勝負判定の明確化、禁止制限技の大幅解除などの問題を解決することができました。

 

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